○稲沢市特定個人情報の取扱いに関する管理規程

平成30年8月3日

訓令第9号

目次

第1章 総則(第1条・第2条)

第2章 管理体制(第3条―第7条)

第3章 教育研修(第8条)

第4章 職員の責務(第9条)

第5章 保有特定個人情報の取扱い(第10条―第20条)

第6章 電子情報システムにおける安全の確保等(第21条―第34条)

第7章 業務の委託等(第35条)

第8章 安全確保上の問題への対応(第36条・第37条)

第9章 監査及び点検の実施(第38条―第40条)

第10章 補則(第41条)

付則

第1章 総則

(目的)

第1条 この規程は、稲沢市が保有する特定個人情報の適切な取扱いについて必要な事項を定めることにより、行政の適正かつ円滑な運営を図り、もつて個人の権利利益を保護することを目的とする。

(定義)

第2条 この規程において使用する用語の意義は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号。以下「番号法」という。)及び個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「個人情報保護法」という。)並びに稲沢市電子計算機処理の管理運用に関する規程(平成15年稲沢市訓令第6号)において使用する用語の例による。

2 この規程において「保有特定個人情報」とは、実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した特定個人情報であって、当該実施機関の職員が組織的に利用するものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。ただし、地方公共団体等行政文書(個人情報保護法第60条第1項ただし書に規定する地方公共団体等行政文書をいう。)に記録されているものに限る。

第2章 管理体制

(総括保護管理者)

第3条 市に総括保護管理者を置くこととし、副市長をもつて充てる。

2 総括保護管理者は、保有特定個人情報の管理に関する事務を統括する任に当たる。

(保護管理者)

第4条 保有特定個人情報を取り扱う課等に保護管理者を置くこととし、当該課等の長又はこれに代わる者をもつて充てる。

2 保護管理者は、保有特定個人情報の適切な管理を確保する任に当たる。

3 保護管理者は、保有特定個人情報を取り扱う職員(以下「事務取扱担当者」という。)及びその役割を指定する。

4 保護管理者は、各事務取扱担当者が取り扱う保有特定個人情報の範囲を指定する。

5 保護管理者は、次に掲げる組織体制を整備する。

(1) 事務取扱担当者がこの規程等に違反している事実又は違反する兆候を把握した場合の職員から保護管理者への報告連絡体制

(2) 保有特定個人情報の漏えい、滅失若しくは毀損(以下「漏えい等」という。)の事案の発生又は兆候を把握した場合の職員から総括保護管理者等への報告連絡体制

(3) 保有特定個人情報を複数の課等で取り扱う場合の課等の任務分担及び責任の明確化

(4) 保有特定個人情報の漏えい等の事案の発生又は兆候を把握した場合の対応体制

(保護担当者)

第5条 保有特定個人情報を取り扱う課等に、当該課等の保護管理者が指定する保護担当者を置く。

2 保護担当者は、保護管理者を補佐し、課等における保有特定個人情報の管理に関する事務を担当する。

(情報システム管理者)

第6条 市に情報システム管理者を置くこととし、デジタル推進課長をもつて充てる。

2 情報システム管理者は、保有特定個人情報を取り扱う電子計算機、ソフトウェア及びこれらを相互に接続するための通信網(以下「電子情報システム」という。)の適切な管理を確保する任に当たる。

(監査責任者)

第7条 市に監査責任者を置くこととし、総合政策部長をもつて充てる。

2 監査責任者は、保有特定個人情報の管理の状況について監査する任に当たる。

第3章 教育研修

(教育研修)

第8条 総括保護管理者は、事務取扱担当者に対し、保有特定個人情報の取扱いについて理解を深め、保有特定個人情報の保護に関する意識の高揚を図るための啓発その他必要な教育研修を行う。

2 情報システム管理者は、保有特定個人情報を取り扱う電子情報システムの管理に関する事務に従事する職員に対し、保有特定個人情報の適切な管理のために、電子情報システムの管理、運用及びセキュリティ対策に関して必要な教育研修を行う。

3 保護管理者は、課等の事務取扱担当者に対し、保有特定個人情報の適切な管理のために、総括保護管理者及び情報システム管理者の実施する教育研修への参加の機会を付与する等の必要な措置を講ずる。

第4章 職員の責務

(職員の責務)

第9条 職員は、番号法及び個人情報保護法の趣旨に則り、関連する法令等の定め並びに総括保護管理者、保護管理者及び保護担当者の指示に従い、保有特定個人情報を取り扱わなければならない。

第5章 保有特定個人情報の取扱い

(アクセス制限)

第10条 保護管理者は、事務取扱担当者に対して当該職員が業務を行う上で必要最小限の範囲で保有特定個人情報にアクセスする権限(以下「アクセス権限」という。)を与える。

2 アクセス権限を有しない職員は、保有特定個人情報にアクセスしてはならない。

3 事務取扱担当者は、業務上の目的以外の目的で保有特定個人情報にアクセスしてはならない。

(複製等の制限)

第11条 事務取扱担当者が業務上の目的で保有特定個人情報を取り扱う場合であつても、次に掲げる行為については、保護管理者の指示に従い行うものとする。

(1) 保有特定個人情報の複製

(2) 保有特定個人情報の送信

(3) 保有特定個人情報が記録されている媒体(端末及びサーバに内蔵されているものを含む。以下同じ。)の外部への送付又は持出し

(4) その他保有特定個人情報の適切な管理に支障を及ぼすおそれのある行為

(誤りの訂正等)

第12条 事務取扱担当者は、保有特定個人情報の内容に誤り等を発見した場合には、保護管理者の指示に従い訂正等を行う。

(媒体の管理)

第13条 事務取扱担当者は、保護管理者の指示に従い、保有特定個人情報が記録されている媒体を定められた場所に保管するとともに、保護管理者が必要と認めるときは、保管庫への保管、施錠等を行う。

(廃棄等)

第14条 事務取扱担当者は、保有特定個人情報又は保有特定個人情報が記録されている媒体が不要となつた場合には、保護管理者の指示に従い、当該保有特定個人情報の復元又は判読が不可能な方法により、当該情報の削除又は当該媒体の廃棄を行う。

(取扱状況の記録)

第15条 保護管理者は、特定個人情報ファイルの取扱状況を確認する手段を整備し、当該保有特定個人情報の利用及び保管並びに廃棄等の取扱状況について記録する。

(特定個人情報の提供の求めの制限)

第17条 職員は、個人番号利用事務又は個人番号関係事務(以下「個人番号利用事務等」という。)を処理するために必要な場合その他番号法で定める場合を除き、個人番号の提供を求めてはならない。

(特定個人情報ファイルの作成の制限)

第18条 事務取扱担当者は、個人番号利用事務等を処理するために必要な場合その他番号法で定める場合を除き、特定個人情報ファイルを作成してはならない。

(特定個人情報の収集及び保管の制限)

第19条 職員は、番号法第19条各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報を収集し、又は保管してはならない。

(取扱区域)

第20条 保護管理者は、保有特定個人情報を取り扱う事務を実施する区域を明確にし、物理的な安全管理措置を講ずる。

第6章 電子情報システムにおける安全の確保等

(アクセス制御)

第21条 情報システム管理者は、保有特定個人情報(電子情報システムで取り扱うものに限る。以下この章において同じ。)の内容に応じて、パスワード等(パスワード、ICカード認証情報及び生体情報並びにこれらに準ずるものをいう。以下同じ。)を使用して権限を識別する機能を設定する等のアクセス制御のために必要な措置を講ずる。

2 情報システム管理者は、パスワード等の読取防止等を行うために必要な措置を講ずる。

(アクセス記録)

第22条 情報システム管理者は、保有特定個人情報へのアクセス状況を記録し、その記録を一定の期間保存し、定期及び随時に分析するために必要な措置を講ずる。

2 情報システム管理者は、アクセス記録の改ざん、窃取又は不正な削除の防止のために必要な措置を講ずる。

(アクセス状況の監視)

第23条 情報システム管理者は、保有特定個人情報への不適切なアクセスの監視のために必要な措置を講ずる。

(管理者権限の設定)

第24条 情報システム管理者は、保有特定個人情報を取り扱う電子情報システムの管理者権限の特権を不正に窃取された際の被害の最小化及び内部からの不正操作等の防止のため、当該特権を最小限とする等の必要な措置を講ずる。

(外部からの不正アクセスの防止)

第25条 情報システム管理者は、保有特定個人情報を取り扱う電子情報システムへの外部からの不正アクセスを防止するため、ファイアウォール等の設定による経路制御等の必要な措置を講ずる。

(不正プログラムによる漏えい等の防止)

第26条 情報システム管理者は、不正プログラムによる保有特定個人情報の漏えい等の防止のため、不正プログラムの感染防止等に必要な措置を講ずる。

(暗号化)

第27条 情報システム管理者は、保有特定個人情報の内容に応じて、暗号化のために必要な措置を講ずる。

2 事務取扱担当者は、前項の規定を踏まえ、その処理する保有特定個人情報について、当該保有特定個人情報の内容に応じて、適切に暗号化を行う。

(記録機能を有する機器及び媒体の接続制限)

第28条 情報システム管理者は、情報の漏えい等の防止のため、記録機能を有する情報機器及び電磁的記録媒体の端末等への接続の制限(当該機器の更新への対応を含む。)等の必要な措置を講ずる。

(端末の限定)

第29条 保護管理者は、保有特定個人情報の内容に応じて、その処理を行う端末を限定するために必要な措置を講ずる。

(端末の盗難防止等)

第30条 保護管理者は、端末の盗難又は紛失の防止のため、必要に応じ端末の固定、執務室の施錠等の措置を講ずる。

(端末の外部持出等)

第31条 事務取扱担当者は、保護管理者が必要と認めるときを除き、端末を外部へ持ち出し、又は外部から持ち込んではならない。

(第三者の閲覧防止)

第32条 事務取扱担当者は、端末の使用に当たつては、保有特定個人情報が第三者に閲覧されることがないよう、使用状況に応じて電子情報システムからログオフを行うことを徹底する等の必要な措置を講ずる。

(入力情報の照合等)

第33条 事務取扱担当者は、電子情報システムで取り扱う保有特定個人情報の重要度に応じて、入力内容との照合、処理前後の当該保有特定個人情報の内容の確認、既存の保有特定個人情報との照合等を行う。

(バックアップ)

第34条 情報システム管理者は、保有特定個人情報の重要度に応じて、バックアップを作成し、分散保管するために必要な措置を講ずる。

第7章 業務の委託等

(業務の委託等)

第35条 保護管理者は、保有特定個人情報の取扱いに係る業務を外部に委託する場合には、特定個人情報の適切な管理を行う能力を有しない者を選定することがないよう、必要な措置を講ずる。この場合において、契約書に、次に掲げる事項を明記するとともに、委託先における責任者及び業務従事者の管理、実施体制、特定個人情報の管理の状況についての検査に関する事項等の必要な事項について書面で確認する。

(1) 特定個人情報に関する秘密保持、目的外利用の禁止等の義務

(2) 再委託の制限又は事前承認等再委託に係る条件に関する事項

(3) 保有特定個人情報の複製等の制限に関する事項

(4) 保有特定個人情報の漏えい等の事案の発生時における対応に関する事項

(5) 委託終了時における保有特定個人情報の消去及び媒体の返却に関する事項

(6) 違反した場合における契約解除、損害賠償責任その他必要な事項

2 保護管理者は、個人番号利用事務等の全部又は一部を委託する場合には、委託先において、番号法に基づき市が果たすべき安全管理措置と同等の措置が講じられるか否かについて、あらかじめ確認するとともに、必要かつ適切な監督を行う。

3 委託先において、保有特定個人情報の取扱いに係る業務が再委託される場合には、保護管理者は委託先に第1項の措置を講じさせるとともに、再委託される業務に係る保有特定個人情報の内容に応じて、委託先を通じて、又は委託元自らが前項の措置を実施する。保有特定個人情報の取扱いに係る業務について再委託先が再々委託を行う場合以降も同様とする。

4 個人番号利用事務等の全部又は一部の委託を受けた者が再委託をする場合には、保護管理者は委託をする個人番号利用事務等において取り扱う保有特定個人情報の適切な安全管理が図られることを確認した上で再委託の諾否を判断する。

第8章 安全確保上の問題への対応

(事案の報告及び再発防止措置)

第36条 保有特定個人情報の漏えい等の事案の発生又は兆候を把握した場合及び職員がこの規程に違反している事実又は違反する兆候を把握した場合等、安全確保上で問題となる事案が発生した場合に、その事実を知つた職員は、直ちに当該保有特定個人情報を管理する保護管理者に報告する。

2 保護管理者は、被害の拡大防止又は復旧等のために必要な措置を速やかに講ずる。

3 保護管理者は、事案の発生した経緯、被害状況等を調査し、総括保護管理者に報告する。ただし、特に重大と認められる事案が発生した場合は、直ちに総括保護管理者に当該事案の内容等について報告する。

4 総括保護管理者は、前項の報告を受けたときは、事案の内容等に応じて、当該事案の内容、経緯、被害状況等を市長に速やかに報告する。

5 保護管理者は、事案の発生した原因を分析し、再発防止のために必要な措置を講ずる。

(公表等)

第37条 総括保護管理者は、事案の内容、影響等に応じて、事実関係及び再発防止策の公表、当該事案に係る保有特定個人情報の本人への対応等の措置を講ずる。

第9章 監査及び点検の実施

(監査)

第38条 監査責任者は、保有特定個人情報の管理の状況について、定期及び随時に監査を行い、その結果を総括保護管理者に報告する。

(点検)

第39条 保護管理者及び情報システム管理者は、課等における保有特定個人情報の記録媒体、処理経路、保管方法等について、定期及び随時に点検を行い、必要があると認めるときは、その結果を総括保護管理者に報告する。

(評価及び見直し)

第40条 総括保護管理者及び保護管理者は、監査又は点検の結果等を踏まえ、実効性等の観点から保有特定個人情報の適切な管理のための措置について評価し、必要があると認めるときは、その見直し等の措置を講ずる。

第10章 補則

(補則)

第41条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

この規程は、平成30年8月6日から施行する。

(令和4年訓令第5号)

この規程は、令和4年4月1日から施行する。

(令和5年訓令第8号)

この規程は、令和5年4月1日から施行する。

稲沢市特定個人情報の取扱いに関する管理規程

平成30年8月3日 訓令第9号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第1章 長/第9節 番号制度
沿革情報
平成30年8月3日 訓令第9号
令和4年2月9日 訓令第5号
令和5年3月30日 訓令第8号