○稲沢市狭あい道路に係る後退用地等の寄付及び整備に関する要綱

令和7年4月1日

施行

(目的)

第1条 この要綱は、狭あい道路に係る後退用地等の寄付及び整備に関し必要な事項を定めることにより、市民生活における良好な環境の確保を図り、安全で住みやすいまちづくりの実現に資することを目的とする。

(用語の定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 狭あい道路 幅員4メートル未満の市道認定された道路その他市長が必要と認める道路をいう。

(2) 建築主等 建築主、土地の所有者その他土地を使用する権利を有する者をいう。

(3) 後退線 狭あい道路の中心線から水平距離2メートルの線又は狭あい道路がその中心線から水平距離2メートル未満でがけ地、川、線路敷地その他これらに類するものに沿う場合において、当該がけ地等と狭あい道路の境界線から狭あい道路側に水平距離4メートルの線をいう。

(4) 後退用地等 次に掲げる土地をいう。

 狭あい道路の境界線と当該狭あい道路に係る後退線との間にある土地

 狭あい道路の中心線から水平距離2メートルの線が幅員4メートル以上の道路の境界線又は他の狭あい道路の中心線からの水平距離2メートルの線に交わる箇所において、隅切りの用に供する土地(に掲げる土地を除く。)で、原則として隅切りの斜辺が3メートルの二等辺三角形になる土地

(市の責務)

第3条 市は、この要綱の規定により整備をする狭あい道路に係る後退用地等を寄付により取得するものとし、当該後退用地等の整備を推進するよう努めなければならない。

(建築主等の責務)

第4条 建築主等は、この要綱の目的を理解し、後退用地等が一般の交通の用に供する機能を確保できるよう努めなければならない。

(対象となる土地)

第5条 この要綱の規定による寄付の対象となる土地は、市内に所在する後退用地等とする。

2 前項の規定にかかわらず、後退用地等が次の各号のいずれかに該当する場合は、寄付の対象としない。

(1) 都市計画法(昭和43年法律第100号)第29条第1項の規定による市長の許可を受けた開発行為の区域内に存する土地

(2) 都市計画法に基づく事業等によって整備される土地(前号に掲げるものを除く。)

(3) 国、地方公共団体又はこれに準ずる者が行う建築行為を伴う事業の区域内に存する土地

(4) 前3号に定めるものほか、市長が寄付採納の対象として不適当と認めた土地

(後退用地等の寄付の申請)

第6条 後退用地等を市に寄付しようとする建築主等(以下「申請者」という。)は、稲沢市後退用地等寄付申請書(様式第1)に、次に掲げる書類を添付して、市長に申請しなければならない。

(1) 位置図

(2) 配置図

(3) 土地の公図の写し

(4) 土地の登記事項証明書の写し(発行から3か月以内のもの)

(5) 現地写真

(6) 配置図及び計画平面図(建築計画がある場合に限る。)

(7) その他市長が必要と認める書類

2 申請者は、申請者以外に前項の申請の対象となる後退用地等を使用する権利を有する者がいる場合は、その全員から承諾を得なければならない。この場合において、当該承諾を得たときは、承諾証明書(様式第2)前項の申請書に添付するものとする。

(手続)

第7条 この要綱に定めるもののほか、寄付の受理の決定、通知等については、稲沢市寄付の受理に関する要綱(昭和56年4月1日施行)に定めるところによる。

(後退線の確定等)

第8条 市長は、後退用地等の寄付の受理を決定したときは、当該寄付に係る後退用地等の後退線を確定するものとする。この場合において、市長は後退線の確定に必要な測量を行わなければならない。

(工作物等の撤去及び配管等の移設)

第9条 後退用地等の寄付の受理が決定された申請者は、後退用地等内に、道路用地としての利用に支障をきたす物件として、次の各号に掲げるもののいずれかがあるときは、当該物件等を速やかに撤去し、又は移設しなければならない。

(1) 工作物等 門、塀、生垣、樹木その他これらに類するもの

(2) 配管等 水道メーター、水道管、ガス管、下水管、雨水ますその他これらに類するもの

2 申請者は、前項に規定する撤去若しくは移設又はその両方が完了したときは、完了報告書(様式第3)に、完了したことが確認できる現地の写真を添付して、市長に提出しなければならない。

(分筆登記及び所有権移転登記)

第10条 市長は、第8条の規定により確定した後退用地等に、前条第1項に規定する道路用地としての利用に支障をきたす物件が存しない場合又は同条第2項の規定により撤去等が完了した場合は、当該後退用地等の分筆登記及び所有権移転登記を行うものとする。

2 市長は、前項の規定により分筆登記及び所有権移転登記をするときは、申請者に対し次に掲げる書類を提出させるものとする。

(1) 登記原因証明情報

(2) 登記承諾書

(3) 印鑑登録証明書(申請者が法人の場合は印鑑証明書)

(4) 所有権以外の権利を抹消するための書類(所有権以外の権利が設定されている場合に限る。)

(寄付申請の取下げ)

第11条 申請者は、寄付の申請を取り下げるときは、稲沢市後退用地等寄付申請取下書(様式第4)により、市長に申し出なければならない。

(測量等の費用負担)

第12条 市長は、申請者が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、申請者に後退用地等に係る後退線の確定に必要な測量及び分筆登記並びに所有権移転登記の手続に要した費用を負担させるものとする。

(1) 虚偽の申請その他不正の行為によって、第7条に規定する寄付の受理の決定を受けたことが判明したとき。

(2) 申請者の事由により当該後退用地等の寄付の受理ができないとき。

(3) 前条に規定する申出があったとき。

(申請者の地位の継承)

第13条 申請者の死亡、合併による消滅その他やむを得ない事情がある場合により、所有権等に変更があった場合で、申請者が後退用地等に対して有していた権利を継承した者が引き続き市に寄付する意思を有するときは、申請者の地位を継承することができる。

2 前項の規定により、申請者の地位を継承しようとするときは、地位継承届(様式第5)に、地位を継承する立場にあることを証明する書類を添付して、市長に提出しなければならない。

(後退用地等の整備及び維持管理)

第14条 市長は、第10条第1項の規定により市に所有権が移転した後退用地等について必要な整備を行うものとする。

2 市に所有権が移転した後退用地等は、市長が維持管理を行うこととし、建築主等が私物等を設置することはできないものとする。

(補則)

第15条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は市長が別に定める。

この要綱は、令和7年4月1日から施行する。

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稲沢市狭あい道路に係る後退用地等の寄付及び整備に関する要綱

令和7年4月1日 種別なし

(令和7年4月1日施行)