○稲沢市集落排水事業の財務の特例を定める規則
平成30年3月30日
規則第26号
目次
第1章 総則(第1条―第6条)
第2章 伝票、帳簿及び勘定科目
第1節 伝票(第7条―第9条)
第2節 帳簿(第10条・第11条)
第3節 勘定科目(第12条)
第3章 収入及び支出
第1節 収入(第13条―第22条)
第2節 支出(第23条―第39条)
第4章 預り金及び預り有価証券(第40条―第44条)
第5章 固定資産
第1節 通則(第45条)
第2節 取得(第46条―第54条)
第3節 管理及び処分(第55条―第58条)
第4節 減価償却(第59条・第60条)
第6章 引当金(第61条)
第7章 予算(第62条―第67条)
第8章 決算(第68条―第71条)
第9章 雑則(第72条―第76条)
付則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規則は、稲沢市農業集落排水事業及び稲沢市コミュニティ・プラント事業(以下「集落排水事業」という。)の財務に関して、稲沢市予算決算会計規則(昭和45年稲沢市規則第18号)及び稲沢市決裁規程(昭和45年稲沢市訓令第4号)の特例を定めるものとする。
(1) 出納取扱金融機関 出納事務の一部を取り扱わせる金融機関のうち、収納及び支払の事務の一部を取り扱わせる稲沢市集落排水事業出納取扱金融機関をいう。
(2) 収納取扱金融機関 出納事務の一部を取り扱わせる金融機関のうち、収納の事務の一部を取り扱わせる稲沢市集落排水事業収納取扱金融機関をいう。
(3) 指定公金事務取扱者 地方公営企業法(昭和27年法律第292号。以下「法」という。)第33条の2において準用する地方自治法(昭和22年法律第67号)第243条の2第1項の規定に基づき、集落排水事業の業務に係る公金の徴収又は収納の事務を受託している者をいう。
(企業出納員等)
第3条 集落排水事業に、企業出納員及び現金取扱員を置く。
2 企業出納員は、上下水道部長とする。
3 前項の上下水道部長が不在のときは、上下水道部次長がその職務を代理する。ただし、上下水道部次長が置かれていないとき、又は不在であるときは、下水道課長(以下「課長」という。)が代理する。
4 現金取扱員は、市長が命ずる者とする。
5 現金取扱員が収納することができる現金の限度額は、1人1日につき100万円とする。
6 企業出納員及び現金取扱員は、その職務の執行に当たつては、その身分を証する証票を携帯しなければならない。
(出納事務の委任)
第4条 市長は、次に掲げる事務を企業出納員に委任する。
(1) 集落排水事業の業務に係る公金の収納及び還付に関すること。
(2) 預金から支払を行うこと。
(3) 同一金融機関内で預金種目を組み替えること。
(4) 金融機関内の預金を組み替えること。
(5) 有価証券の出納及び保管に関すること。
(善管注意義務)
第5条 企業出納員及び現金取扱員は、善良な管理者の注意をもつて、現金その他の資産を取り扱わなければならない。
(金融機関の出納事務取扱い)
第6条 市長は、集落排水事業の業務に係る公金の出納事務の一部を指定した金融機関に行わせるものとする。
第2章 伝票、帳簿及び勘定科目
第1節 伝票
(伝票の発行)
第7条 集落排水事業に係る取引については、その取引の発生の都度、証拠となるべき書類に基づいて伝票を発行するものとする。
(伝票の種類)
第8条 伝票の種類は、収入伝票、支出伝票及び振替伝票とする。
2 収入伝票は、現金収納の取引について発行する。
3 支出伝票は、現金支払の取引について発行する。
4 振替伝票は、前2項に規定する取引以外の取引について発行する。
(伝票の保存)
第9条 企業出納員は、伝票、日計表及び取引に関する証拠となるべき書類は、それぞれの日付によつて編集し、保存しなければならない。
第2節 帳簿
(帳簿の種類及び保管)
第10条 集落排水事業に関する取引を記録し、計算し、及び整理するため、次の帳簿を備える。
(1) 総勘定元帳
(2) 内訳簿
(3) 予算執行状況表
(4) 収入、支出簿
(5) 普通預金出納簿
(6) 固定資産台帳
(7) 企業債台帳
2 前項に掲げる帳簿は、企業出納員が整理し、保管しなければならない。
(帳簿の記載)
第11条 帳簿は、伝票又は証拠となるべき書類により、正確かつ明瞭に記載しなければならない。
第3節 勘定科目
(勘定科目)
第12条 集落排水事業の経理は、収益勘定、費用勘定、資本的収入、資本的支出、資産勘定、負債勘定及び資本勘定に区分して行うものとする。
第3章 収入及び支出
第1節 収入
(収入の調定)
第13条 課長は、収入の調定をしようとする場合は、振替伝票(調定と同時に収入の収納が行われる場合には、収入伝票)を発行し、収入の根拠、所属年度、収入科目、納入すべき金額、納入義務者等を明らかにした書類を添付し、市長の決裁を受けなければならない。
2 前項の規定は、収入の調定を更正しようとする場合について準用する。
(納入通知書の送付)
第14条 課長は、前条の規定により収入を調定し、又は収入の調定を更正した場合は、直ちに納入義務者に対して納入通知書を送付しなければならない。ただし、その性質上納入の通知を必要としない収入は、この限りでない。
2 前項本文の場合において、納期日の定めのある収入に係る納入通知書については、当該納期日の10日前までに送付しなければならない。
(納入通知書の再発行)
第15条 課長は、納入通知書を亡失し、若しくは損傷した旨の納入義務者からの届出又は納付された証券が支払拒絶された旨の出納取扱金融機関若しくは収納取扱金融機関から通知を受けたときは、速やかに納入通知書を再発行し、その余白に「何年何月何日再発行」と記載して当該納入義務者に送付しなければならない。
(領収書の交付)
第16条 企業出納員、現金取扱員、出納取扱金融機関、収納取扱金融機関及び指定公金事務取扱者は、収入の納付を受けた場合は、直ちに納付者に対して領収書を交付しなければならない。
(収納金の取扱い)
第17条 現金取扱員及び指定公金事務取扱者は、現金等を収納した場合は、当該現金をその内訳を示す書類を添えて当該収納した日のうちに企業出納員に引き継がなければならない。ただし、やむを得ない事情がある場合には、翌日に引き継ぐことができる。
2 企業出納員は、前項の規定により現金取扱員及び指定公金事務取扱者から引継ぎを受けた現金及び自ら収納した現金を当該引継ぎを受けた日のうちに出納取扱金融機関に預け入れなければならない。ただし、やむを得ない事情がある場合には、翌日に預け入れることができる。
3 収納取扱金融機関は、集落排水事業の預金口座に受け入れた収入をその金額、納付者の氏名等を記載した収納済通知書を添えて出納取扱金融機関の集落排水事業の預金口座に取りまとめ店が収納した日の翌日から起算して3営業日以内に振り替えなければならない。
4 出納取扱金融機関は、前項の規定により収納取扱金融機関から振り替えられた集落排水事業の収入及び自ら収納した収入について記載した収納済通知書を当該振り替えられた日の翌営業日までに企業出納員に送付しなければならない。
(収入伝票の発行)
第18条 企業出納員は、収入の収納を証する書類に基づいて収入伝票(一部現金の収納を含む取引について発行される振替伝票を含む。以下同じ。)を発行しなければならない。
(過誤納金の還付)
第19条 企業出納員は、収納金のうち過納又は誤納となつたものがある場合は、当該過誤納金について振替伝票を発行し、過誤納の事由、所属年度、収入科目、還付すべき金額及び還付すべき納入者を明らかにした支出伝票を発行し、市長の決裁を受けて、その旨を納入者に通知し、還付しなければならない。
(小切手の支払地の区域)
第20条 集落排水事業の収入の納入義務者が収入の納入に用いることができる小切手の支払地の区域は、全国の区域とする。
(証券の支払拒絶等)
第21条 企業出納員、現金取扱員、出納取扱金融機関、収納取扱金融機関及び指定公金事務取扱者は、納入義務者が収入の納付に用いた小切手の支払が確実でないと認める場合は、その受領を拒絶しなければならない。
2 収納取扱金融機関は、納入義務者から納付された証券を提示期間又は有効期間内に提示し、支払の請求をした場合において、支払の拒絶があつたときは、直ちにその支払のなかつた金額に相当する収納済額を取り消すとともに、当該証券を納付した納入義務者に対して当該証券の支払が拒絶され、かつ、当該収入の納付が取り消された旨及び当該証券を還付する旨を証券還付通知書により通知しなければならない。この場合において、収納取扱金融機関は、直ちに当該取り消した旨を出納取扱金融機関に通知しなければならない。
3 出納取扱金融機関は、前項の規定による収納取扱金融機関からの通知を受けたときは、直ちにその旨を企業出納員に通知しなければならない。
5 前項の場合において、出納取扱金融機関は、企業出納員から払込みを受けた証券については、当該証券を企業出納員に返付し、当該証券の受領証を徴さなければならない。
6 企業出納員は、納入義務者から納付された証券の支払が拒絶された旨の通知を出納取扱金融機関から受けた場合は、直ちに振替伝票を発行し、当該証券の支払の拒絶を証する書類を添付して市長の決裁を受けなければならない。この場合において、企業出納員が収納した証券(現金取扱員及び指定公金事務取扱者が収納したものを含む。)があるときは、直ちに当該証券を納付した納入義務者に対して当該証券の支払が拒絶された旨及び当該証券を還付する旨を証券還付通知書により通知しなければならない。
(不納欠損)
第22条 課長は、法令、条例若しくは議会の議決によつて債権を放棄し、又は時効等により債権が消滅した場合においては、振替伝票を発行し、当該債権に係る収入金の調定の年月日、金額、収入科目、調定後の経緯等を記載した文書を添付して市長の決裁を受けなければならない。
第2節 支出
(支出の手続)
第23条 課長は、支出の原因となるべき契約その他の行為については、あらかじめ文書によつて市長の決裁を受けなければならない。
2 課長は、支出しようとする場合は、当該支出に関する書類に基づいて支出伝票(現金の支出を伴わない支出にあつては、振替伝票)を発行し、当該書類を添えて市長の決裁を受けなければならない。
(支出伝票の発行)
第24条 課長は、支出のうち現金の支払を伴うものについては、債権者の請求書等支払に関する証票類に基づいて支出伝票(一部現金の支払を伴う取引について発行される振替伝票を含む。以下同じ。)を発行して市長の決裁を受けなければならない。
2 支出伝票は、債権者及び勘定科目ごとに作成し、債権者の請求書その他証拠となるべき書類を添えなければならない。ただし、債権者に請求書を提出させることが困難な場合には、これを省略することができる。
3 2人以上の債権者に対して支払を行う場合において、勘定科目及び支払期日が同一であるときは、前項の規定にかかわらず、併せて一つの支出伝票を発行することができる。この場合においては、債権者ごとにその支払額を明らかにした文書を添えなければならない。
4 企業出納員は、支出伝票に基づいて集落排水事業の支出の支払をしなければならない。
(資金前渡)
第25条 地方公営企業法施行令(昭和27年政令第403号。以下「令」という。)第21条の5第1項第1号から第14号まで及び同条第2項に規定する経費のほか、次に掲げる経費については、資金前渡をすることができる。
(1) 交際費
(2) 損害賠償金
(3) 有料道路、駐車場等の利用に要する経費
(4) 事務又は事業の性質上即時に現金支払により調達することが特に必要な物品の購入費又は役務の提供を受けるため特に必要とする経費
(5) 会場の借上げ及びこれに伴う附属設備の利用に要する経費
(6) 講習会、講演会等の受講に要する経費
2 資金前渡を受けた者は、その支払をしたときは、精算書を作成し、当該支払に係る証拠書類及び残金がある場合にはその残金を添えて、企業出納員に提出しなければならない。
(概算払)
第26条 令第21条の6第1号から第4号までに規定する経費のほか、損害賠償金については、概算払をすることができる。
2 概算払を受けた者は、金額確定後10日以内に精算書を作成し、企業出納員に提出しなければならない。
(前金払)
第27条 令第21条の7第1号から第7号までに規定する経費のほか、保険料については、前金払することができる。
2 公共工事の前払金保証事業に関する法律(昭和27年法律第184号)第5条の規定に基づき登録を受けた保証事業会社保証に関する公共工事の経費については、当該経費の10分の4を超えない範囲内において前金払することができる。
(隔地払)
第28条 企業出納員は、隔地にいる債権者に支払をしようとする場合には、出納取扱金融機関に、出納取扱金融機関を受取人とする小切手及び債権者の氏名、支払金額、支払日時、支払場所等を記載した隔地払依頼書を交付し、送金の手続をさせることができる。
2 企業出納員は、前項の規定により出納取扱金融機関に資金を交付したときは、隔地払受託書を徴さなければならない。
(口座振替の申出)
第29条 債権者は、口座振替の方法によつて支払を受けようとする場合には、債権、振替先金融機関、振替先預金口座及び振替金額を記載した文書によつて企業出納員に申し出なければならない。
(口座振替のできる金融機関)
第30条 出納取扱金融機関のほか、債権者が申し出た金融機関に口座振替の方法により支出することができる。
(口座振替手続等)
第31条 企業出納員は、口座振替の方法により支出しようとする場合は、支払準備資金口座の残高の範囲内で、出納取扱金融機関に振替先金融機関、振替先預金口座、振替金額及び振替目的を通知しなければならない。
2 出納取扱金融機関は、企業出納員の口座振替の通知によつて振替を行つたものについて支払済通知書により翌営業日までに企業出納員に報告しなければならない。
(小切手の振出し)
第32条 企業出納員は、出納取扱金融機関の支払準備資金口座の範囲内で小切手を振り出さなければならない。
2 小切手の署名は、記名押印によつて行うものとする。
3 企業出納員は、小切手を振り出したときは、支払人たる出納取扱金融機関に、受取人の氏名、支払金額、事業年度、番号その他必要な事項を通知しなければならない。
4 出納取扱金融機関は、前項の小切手の支払を行つたものについて支払済通知書により翌営業日までに企業出納員に報告しなければならない。
(小切手の訂正等)
第33条 小切手の金額は、訂正してはならない。
2 小切手の金額以外の記載事項を訂正するときは、その訂正する部分に2線を引き、その上側に正書し、かつ、当該訂正箇所の左方余白に訂正した旨及び訂正文字数を記載して市長の印を押さなければならない。
3 書き損じ、汚損等により小切手を廃棄するときは、当該小切手に朱で斜線を引き、「廃棄」と朱書してそのまま小切手帳に残しておかなければならない。
(小切手帳の保管)
第34条 小切手帳の保管は、企業出納員が行う。
(領収書等の徴収)
第35条 企業出納員は、現金の支出若しくは小切手の振出し又は隔地払依頼書若しくは口座振替の通知によつて支出をしたときは、債権者が署名又は押印した領収書又は出納取扱金融機関が署名又は押印した領収書若しくは支払済通知書を徴さなければならない。
(支払小切手の整理)
第36条 企業出納員は、毎月末日に支払小切手支払高を調査しなければならない。
2 企業出納員は、支払小切手が時効により消滅した場合は、直ちに収入伝票を発行しなければならない。
(隔地払期間の徒過)
第37条 企業出納員は、隔地の債権者に支払をさせるため出納取扱金融機関に資金を交付した場合において、当該資金の交付の日から1年を経過したときは、出納取扱金融機関に当該隔地の債権者に支払をしなかつた旨を確認し、かつ、隔地払不能通知書とともに出納取扱金融機関から当該資金を納付させなければならない。
(過誤払金の回収)
第38条 企業出納員は、集落排水事業の支出の支払のうち過払又は誤払となつたものがある場合は、過誤払を証する書類に基づいて振替伝票を発行し、市長の決裁を受けなければならない。
(債務免除等)
第39条 課長は、債務免除、時効等により債務が消滅した場合は、当該債務の消滅を証する書類に基づいて振替伝票又は収入伝票を発行し、市長の決裁を受けなければならない。
第4章 預り金及び預り有価証券
(預り金)
第40条 企業出納員は、保証金その他集落排水事業の収入に属さない現金を受け入れた場合は、これを預り金として次に掲げる区分により整理しなければならない。
(1) 預り保証金
(2) 預り諸税
(3) その他預り金
(預り金の受入れ及び払出し)
第41条 預り金の受入れ及び払出しは、集落排水事業の収入の収納及び支出の例により行わなければならない。
(預り有価証券)
第42条 集落排水事業の所有に属さない有価証券を保管する場合は、預り有価証券として整理しなければならない。
2 預り有価証券は、安全かつ確実な方法によつて保管しなければならない。
(預り有価証券の受入れ及び還付)
第43条 企業出納員は、前条の有価証券を受け入れた場合は受領書を交付し、当該預り有価証券を還付した場合は受領書を徴さなければならない。
(利札の還付請求)
第44条 企業出納員は、預り有価証券について、所有者から利札の還付請求を受けた場合は、市長の決裁を受けて、還付しなければならない。この場合において、企業出納員は、受領書を徴さなければならない。
第5章 固定資産
第1節 通則
(固定資産の範囲)
第45条 固定資産とは、次に掲げるものをいう。
(1) 有形固定資産
ア 土地
イ 建物及び付属設備
ウ 構築物(土地に定着する土木設備又は工作物をいう。)
エ 機械及び装置並びにその他の付属設備
オ 自動車その他の陸上運搬具
カ 工具、器具及び備品(耐用年数が1年以上かつ取得価額が10万円以上のものに限る。)
ク 有形資産であつて、有形固定資産に属する資産とすべきもの
(2) 無形固定資産
ア 借地権
イ 地上権
ウ 特許権
エ 施設利用権
オ その他の無形資産であつて、無形固定資産に属する資産とすべきもの
(3) 投資その他の資産
ア 投資有価証券(1年内(当該事業年度の末日の翌日から起算して1年以内の日をいう。)に満期の到来する有価証券を除く。)
イ 出資金
ウ 長期貸付金
エ 基金
オ その他の固定資産であつて、投資その他の資産に属する資産とすべきもの
カ 有形固定資産若しくは無形固定資産、流動資産又は繰延資産に属しない資産
第2節 取得
(取得価額)
第46条 固定資産の取得価額は、次に掲げるところによる。
(1) 購入によつて取得した固定資産については、購入に要した価額
(2) 交換により取得した固定資産については、交換のために提供した固定資産の価格に交換差金を加算し、又は控除した額
(3) 建設改良工事によつて取得した固定資産については、当該建設改良工事に要した直接及び間接の費用の合計額
(4) 譲与、贈与その他無償で取得した固定資産又は前3号に掲げる固定資産であつて取得価額の不明のものについては、公正な評価額
(購入)
第47条 課長は、固定資産を購入しようとする場合は、次に掲げる事項を記載した文書によつて市長の決裁を受けなければならない。
(1) 購入しようとする固定資産の名称及び種類
(2) 購入しようとする事由
(3) 予定価格及び単価
(4) 当該固定資産の購入に係る予算科目及び予算額
(5) 契約の方法
(6) その他必要と認められる事項
2 前項の文書には、購入しようとする固定資産の図面その他内容を明らかにする書類を添えなければならない。
(交換)
第48条 課長は、固定資産を交換しようとする場合は、次に掲げる事項を記載した文書によつて市長の決裁を受けなければならない。
(1) 交換しようとする固定資産の名称、種類及び数量並びに交換差金
(2) 交換しようとする事由
(3) 契約の方法
(4) その他必要と認められる事項
2 前項の文書には、交換しようとする固定資産の図面その他内容を明らかにするための書類及び相手方の承諾書又は申請書を添えなければならない。
(無償譲受け)
第49条 課長は、固定資産を無償で譲り受けようとする場合は、次に掲げる事項を記載した文書によつて市長の決裁を受けなければならない。
(1) 譲り受けようとする固定資産の名称及び種類
(2) 譲り受けようとする事由
(3) 見積価額(無形固定資産を除く。)
(4) その他必要と認められる事項
2 前項の文書には、譲り受けようとする固定資産の図面その他内容を明らかにするための書類及び相手方の承諾書又は申請書を添えなければならない。
(工事の施工)
第50条 課長は、建設改良工事を施工しようとする場合は、次に掲げる事項を記載した文書によつて市長の決裁を受けなければならない。
(1) 建設改良工事によつて取得しようとする固定資産の名称及び種類
(2) 工事を必要とする事由
(3) 工事の始期及び終期
(4) 当該建設改良工事に係る予算科目及び予算額
(5) 工事の方法及び契約の方法
(6) その他必要と認められる事項
2 前項の文書には、設計書その他当該建設改良工事の内容を明らかにするための書類を添えなければならない。
(検収)
第51条 課長は、固定資産を取得する場合は、遅滞なく検収しなければならない。
(取得の報告)
第52条 課長は、固定資産を取得した場合は、振替伝票を発行し、遅滞なく市長の決裁を受けなければならない。
2 前項の場合においては、課長は、法令の定めるところに従つて、遅滞なく登記又は登録の手続をとらなければならない。
(建設改良工事の精算)
第53条 課長は、建設改良工事が完了した場合には、速やかに工事費の精算を行わなければならない。
2 前項の場合においては、課長は、適正な基準に従つて間接費を配賦し、工事費に併せて固定資産に振り替えなければならない。
(建設仮勘定)
第54条 建設改良工事でその工期が1事業年度を超えるものは、建設仮勘定を設けて経理するものとする。
2 課長は、前項の建設改良工事が完了した場合は、速やかに建設仮勘定の精算を行い、振替伝票を発行し、市長の決裁を受けるとともに固定資産の当該科目に振り替えなければならない。
第3節 管理及び処分
(事故報告)
第55条 課長は、天災その他の事由により固定資産が滅失し、亡失し、又は損傷を受けた場合は、遅滞なく市長にその旨を報告しなければならない。
(売却等)
第56条 課長は、固定資産を売却し、撤去し、又は廃棄しようとする場合は、次に掲げる事項を記載した文書によつて市長の決裁を受けなければならない。
(1) 売却し、撤去し、又は廃棄しようとする固定資産の名称及び種類
(2) 売却し、撤去し、又は廃棄しようとする固定資産の所在地
(3) 売却し、撤去し、又は廃棄しようとする事由
(4) 予定価額
(5) 契約の方法
(6) その他必要と認められる事項
2 固定資産の廃棄は、当該固定資産が著しく損傷を受けていることその他の理由により買受人がない場合又は売却価額が売却に要する費用の額に達しない場合に限るものとする。
(固定資産の用途廃止)
第57条 課長は、機械、器具その他これらに類する固定資産のうち著しく損傷を受けていることその他の理由によりその用途に使用することができなくなつたものについては、市長の決裁を受けて再使用できるものと、不用となり、又は使用に耐えなくなつたものとに区分し、再使用できるものは、適正な見積価額により振替伝票を発行し、資産に振り替えなければならない。
2 前項の規定は、固定資産を撤去した場合において発生した物品について準用する。
(売却等に関する報告)
第58条 課長は、固定資産を売却し、撤去し、廃棄し、又は用途を廃止した場合は、遅滞なく当該売却等に関する報告書を作成して市長に報告しなければならない。
第4節 減価償却
(減価償却の方法)
第59条 固定資産の減価償却は、定額法によつて取得の翌年度から行う。
(減価償却の特例)
第60条 課長は、有形固定資産について、当該資産の帳簿価額が帳簿原価の100分の5に相当する金額に達した後において地方公営企業法施行規則(昭和27年総理府令第73号)第15条第3項の規定により帳簿価額が1円に達するまで減価償却を行おうとする場合は、あらかじめその年数について市長の決裁を受けなければならない。
第6章 引当金
(退職給付引当金の計上方法)
第61条 退職給付引当金を計上する場合は、簡便法(当該事業年度の末日において全職員(同日における退職者を除く。)が自己の都合により退職するものと仮定した場合に支給すべき退職手当の総額による方法をいう。)によるものとする。
第7章 予算
(予算原案作成方針)
第62条 上下水道部長は、所定の期日までに翌年度の予算原案作成方針について市長の決裁を受け、これを課長に通知しなければならない。
(予算原案及び説明書の作成)
第63条 課長は、市長の定めた予算原案作成方針に基づきその所管に係る予算見積書及び予算の編成に際し必要な書類(次項において「予算見積書等」という。)を作成し、所定の期日までに上下水道部長に提出しなければならない。
2 上下水道部長は、前項の規定による予算見積書等の提出があつたときは、これを調査し、かつ、必要な調整を行い、予算原案及び次に掲げる予算に関する説明書を作成し、市長の決裁を受けなければならない。
(1) 予算の実施計画
(2) 予定キャッシュ・フロー計算書(業務活動については間接法による。)
(3) 給与費明細書
(4) 予定損益計算書(事業別を含む。)
(5) 予定貸借対照表(事業別を含む。)
(6) 継続費に関する調書
(7) 債務負担行為に関する調書
3 前2項の規定は、補正予算について準用する。
(予算の執行)
第64条 上下水道部長は、企業の適切な経営管理を確保するために必要な計画(次項において「予算執行計画」という。)を予算の範囲内で款、項、目、節に区分して作成し、市長の決裁を受けて執行するものとする。
2 前項の規定は、予算執行計画の変更について準用する。
(流用及び予備費充用の手続)
第65条 課長は、予算の定めるところにより流用しようとする場合には、その科目の名称及び金額、流用しようとする事由等を記載した文書によつて市長の決裁を受けなければならない。
2 前項の規定は、予備費を充用しようとする場合について準用する。
(予算超過の支出)
第66条 課長は、法第24条第3項の規定に基づき業務量の増加により業務のため直接必要な経費に不足を生じた場合において増加する収入に相当する金額を当該業務のために直接必要な業務のため直接必要な経費に使用しようとするときは、使用しようとする経費の名称、金額及び使用しようとする事由等を記載した文書によつて市長の決裁を受けなければならない。
2 課長は、現金支出を伴わない経費について必要がある場合において予算の定める金額を超えて支出するときは、前項の規定に準じて市長の決裁を受けなければならない。
(予算の繰越し)
第67条 課長は、予算に定めた建設又は改良に要する経費のうち、年度内に支払義務が生じなかつたものについて翌年度に繰り越して使用する必要がある場合においては、繰越計算書(継続費に係るものにあつては、継続費繰越計算書)を作成して5月15日までに市長の決裁を受けなければならない。
2 前項の規定は、支出予算の金額のうち、年度内に支出の原因となる契約その他の行為をし、避け難い事故のために年度内に支払義務が生じなかつたものについて翌年度に繰り越して使用する必要がある場合及び継続費について翌年度に逓次繰り越して使用する場合について準用する。
第8章 決算
(決算の調製)
第68条 集落排水事業の決算の調製に関する事務は、上下水道部長が行う。
(決算整理)
第69条 企業出納員は、毎事業年度経過後速やかに振替伝票により次に掲げる事項について決算整理を行わなければならない。
(1) 固定資産の減価償却
(2) 繰延収益の償却
(3) 資産の評価
(4) 引当金の計上
(5) 未払費用等の経過勘定に関する整理
(帳簿の締切り)
第70条 企業出納員は、前条の規定により決算整理を行つた後、各帳簿の締切りを行うものとする。
(決算報告書等の提出)
第71条 上下水道部長は、毎事業年度、5月31日までに次に掲げる書類を作成し、市長に提出しなければならない。
(1) 決算報告書
(2) 損益計算書(事業別を含む。)
(3) 剰余金計算書又は欠損金計算書
(4) 剰余金処分計算書又は欠損金処理計算書
(5) 貸借対照表(事業別を含む。)
(6) キャッシュ・フロー計算書(業務活動については間接法による。)
(7) 収入支出明細書
(8) 固定資産明細書
(9) 企業債明細書
(10) 事業報告書
(11) 継続費精算報告書
第9章 雑則
(経理状況の報告)
第72条 企業出納員は、毎月末日をもつて月次試算表及び資金予算表を作成し、翌月の20日までに市長に提出するものとする。
(開示書類等)
第73条 地方公営企業法施行規則第40条第2項に定める区分は、農業集落排水事業及びコミュニティ・プラント事業別とし、損益計算書及び貸借対照表を開示するものとする。
(専決事項)
第74条 集落排水事業の財務に係る専決事項は、別表のとおりとする。
(補則)
第76条 この規則に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。
付則
この規則は、平成30年4月1日から施行し、平成30年度の事業年度から適用する。
付則(令和元年規則第13号)
この規則は、令和元年7月1日から施行する。
付則(令和2年規則第12号)
この規則は、令和2年4月1日から施行する。
付則(令和3年規則第26号)抄
1 この規則は、令和3年4月1日から施行する。
付則(令和3年規則第47号)
この規則は、公布の日から施行する。
付則(令和4年規則第33号)
この規則は、令和4年11月4日から施行する。
付則(令和6年規則第11号)
この規則は、令和6年4月1日から施行する。
別表(第74条関係)
1 財務
決裁区分 決裁事項 | 市長 | 副市長 | 部長 | 課長 | 備考 | |
収入の調定(第13条関係) | ~100 | 100~ | ||||
過誤納金の還付(第19条関係) | ~ | |||||
証券の支払拒絶(第21条関係) | ~3,000 | 3,000~ | 1,500~ | 300~ | ||
不納欠損処分(第22条関係) | ~300 | 300~ | 100~ | |||
支出の手続(第23条関係) | 支出負担行為の決裁区分による。 | 設計金額又は支出予定額による。 | ||||
支出伝票の発行(第24条関係) | ~5,000 | 5,000~ | 3,000~ | 500~ | ||
過誤払金の回収(第38条関係) | ~3,000 | 3,000~ | 1,500~ | 300~ | ||
債務免除等(第39条関係) | ~3,000 | 3,000~ | 1,500~ | 300~ | ||
利札の還付(第44条関係) | ~ | |||||
固定資産 | 購入(第47条関係) | 支出負担行為の決裁区分による。 | 設計金額又は支出予定額による。 | |||
交換(第48条関係) | ~500 | 500~ | 300~ | 50~ | 金額は残存価額を示す。 | |
無償譲受け(第49条関係) | ~200 | 200~ | 100~ | 20~ | 金額は見積価額による。 | |
工事の施工(第50条関係) | 支出負担行為の決裁区分による。 | 設計金額又は支出予定額による。 | ||||
取得の報告(第52条関係) | ~5,000 | 5,000~ | 3,000~ | 500~ | ||
建設仮勘定の精算(第54条関係) | ~5,000 | 5,000~ | 3,000~ | 500~ | ||
売却、撤去、廃棄(第56条関係) | ~500 | 500~ | 300~ | 50~ | 売却による金額は予定価額を示し、その他の金額は残存価額を示す。 | |
用途廃止及び変更(第57条関係) | ~500 | 500~ | 300~ | 50~ | 金額は残存価額を示す。 | |
減価償却(第59条関係) | ~ | |||||
予算の流用及び予備費の充用(第65条関係) | ~400 | 400~ | 200~ | |||
科目更正 決算仕訳 会計処理 | ~3,000 | 3,000~ | 1,500~ | 300~ |
2 支出負担行為
決裁区分 決裁事項 | 市長 | 副市長 | 部長 | 課長 | 備考 |
給料 手当 報酬 法定福利費 旅費 退職給付費 | ~ | ||||
報償費 | ~500 | 500~ | 300~ | 50~ | |
備消耗品費 材料費 被服費 薬品費 | ~1,000 | 1,000~ | 500~ | 100~ | |
光熱水費 動力費 燃料費 | ~ | ||||
印刷製本費 修繕費(収益的支出) | ~1,000 | 1,000~ | 500~ | 100~ | |
修繕費(資本的支出) | ~5,000 | 5,000~ | 3,000~ | 500~ | |
通信運搬費 | ~ | ||||
手数料 | ~1,000 | 1,000~ | 500~ | 100~ | |
委託料 | ~2,000 | 2,000~ | 1,000~ | 200~ | |
使用料及び賃借料 | ~1,000 | 1,000~ | 500~ | 100~ | |
路面復旧費 工事請負費 | ~5,000 | 5,000~ | 3,000~ | 500~ | |
補償費 | ~1,000 | 1,000~ | 500~ | 100~ | |
研修費 | ~ | ||||
食糧費 負担金 | ~1,000 | 1,000~ | 500~ | 100~ | |
保険料 | ~ | ||||
厚生福利費 | ~1,000 | 1,000~ | 500~ | 100~ | |
公課費 | ~ | ||||
補助金 | ~1,000 | 1,000~ | 500~ | 100~ | |
交際費 | ~200 | 200~ | 100~ | 20~ | |
賠償金 | ~1,000 | 1,000~ | 500~ | 100~ | |
雑費 | ~300 | 300~ | 150~ | 30~ | |
支払利息 消費税及び地方消費税 | ~ | ||||
土地 | ~3,000 | 3,000~ | 1,500~ | 300~ | |
機械及び装置 車両及び運搬具 工具、器具及び備品 | ~1,000 | 1,000~ | 500~ | 100~ | |
企業債償還金 | ~ | ||||
投資 過年度返還金 貸付金 | ~3,000 | 3,000~ | 1,500~ | 300~ | |
その他 | ~1,000 | 1,000~ | 500~ | 100~ |
注
1 地方自治法第96条の規定に基づくものにあつては市長決裁によること。
2 計画、執行伺い等も予定の価格をもつて支出負担行為の決裁区分に従うこと。
3 数字で特に表示のないものは、1件(一の決裁に係るもの)の全額(単位万円)を示す。
4 変更により上位決裁となつたものは、その後もその決裁区分によること。
5 「500~」は500万円以下のものを、「~500」は500万円を超えるものを、「~」は制限のないものを示す。