○稲沢市住居確保給付金事業実施要綱
平成27年4月1日
施行
(趣旨)
第1条 この要綱は、稲沢市生活困窮者自立支援事業実施要綱(平成27年4月1日施行。以下「実施要綱」という。)第5条の規定に基づき、住居確保給付金事業(以下「事業」という。)の実施に関し、必要な事項を定めるものとする。
(1) 常用就職 期間の定めがない労働契約又は6か月以上の労働契約による就職をいう。
(2) 基準額 市民税均等割の非課税となる収入額の12分の1に相当する額をいう。
(3) 家賃額 事業の対象者が賃貸する住宅の1か月当たりの家賃額をいう。ただし、稲沢市における生活保護の住宅扶助基準額を上限とする。
2 前項に定めるもののほか、この要綱において使用する用語の意義は、実施要綱において使用する用語の例による。
(支給対象者)
第3条 事業の対象者(以下「支給対象者」という。)は、生活保護法(昭和25年法律第144号)の規定により生活保護が開始される前の段階にある生活困窮者であって、原則として稲沢市に居住している次の各号のいずれにも該当するものとする。
(1) 生活困窮者住居確保給付金支給申請書(以下「申請書」という。)を提出した日(以下「申請日」という。)において、離職後2年以内の65歳未満の者
(2) 離職前に自らの労働により賃金を得て、主として世帯の生計を維持していた者(以下「家計の主宰者」という。)又は離職前においては主たる生計維持者ではなかったが、その後離職等により申請時において家計の主宰者となっている者
(3) 就労能力及び常用就職の意欲があり、公共職業安定所への求職申込みを行う者又はその申込みを行った者
(4) 離職により住居を喪失している者(以下「住居喪失者」という。)又はそのおそれがある者(以下「住居喪失のおそれがある者」という。)
(5) 申請日が属する月における住居確保給付金の支給を受けようとする者(以下「申請者」という。)及び生計を一にする同居の親族(以下「同居の親族」という。)の収入の合計額が、基準額に家賃額を加算した額以下である者
(6) 申請者及び同居の親族の所有する金融資産の合計額が、基準額に6を乗じて得た金額以下である者。ただし、100万円を超えないものとする。
(7) 国の雇用施策による給付(職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律(平成23年法律第47号)第7条に規定する職業訓練受講給付金(以下「職業訓練受講給付金」という。))又は地方自治体等が実施する類似の給付若しくは貸付を申請者及び同居の親族が受けていない者
(8) 申請者及び同居の親族のいずれもが暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)でない者
(就職活動要件)
第4条 支給対象者は、支給期間中に、常用就職に向け、次に掲げる就職活動を行わなければならない。また、支給対象者は、住居確保給付金の支給申請をして、自立相談支援機関により支給対象者のアセスメントが行われ、その結果に基づき支援プランが策定されるものでなければならない。
(1) 月4回以上、自立相談支援機関の面接等の支援を受けること。
(2) 月2回以上、公共職業安定所で職業相談を受け安定所確認印をもらうこと。
(3) 原則週1回以上、求人先へ応募するか、又は求人先の面接を受けること。
(支給額)
第5条 1か月当たりの住居確保給付金の支給額は、家賃額に相当する額を支給する。ただし、申請者及び生計を一にする同居の親族の1か月当たりの収入合計額(以下「月の世帯収入」という。)が、基準額を超え、基準額に家賃額を加算した額未満の者については、基準額に家賃額を加算した額から月の世帯収入を減じた額とする。
2 前項ただし書により算出した支給額に100円未満の端数が生じたときは、その端数金額を切り上げて算出する。
(支給方法)
第7条 住居確保給付金の支給方法は、市長が、宅地建物取引業者又は貸主若しくは貸主から委託を受けた事業者(以下「貸主等」という。)の口座へ毎月振り込むものとする。ただし、公営住宅に限り貸主の発行する納付書等での代理納付を認めるものとする。
(支給申請の受付等)
第8条 自立相談支援機関は、申請者に住居確保給付金申請時確認書で説明し、同意を得るものとする。
2 申請者は、申請書に必要な書類を添えて、自立相談支援機関に提出しなければならない。
3 自立相談支援機関は、申請書を受理したときは、受付印を押印し、申請書を提出した者にその写しを交付するものとし、住居喪失者にあっては入居予定住居に関する状況通知書(以下「入居予定状況通知書」という。)を、住居喪失のおそれがある者にあっては入居住居に関する状況通知書(以下「入居状況通知書」という。)を交付するものとする。
(住宅の確保)
第9条 申請者のうち住居喪失者は、貸主等に申請書の写しを提示し、住宅の確保に努めなければならない。この場合において、新たに住宅を賃借するときは、基準額以下の家賃のものに限る。
2 前項の規定により住宅を確保した申請者は、速やかに入居予定状況通知書を自立相談支援機関に提出しなければならない。
3 申請者のうち、住居喪失のおそれがある者は、貸主等に申請書の写しを提示し、入居状況通知書の記載を依頼し、自立相談支援機関に入居状況通知書を提出しなければならない。
(審査)
第10条 自立相談支援機関は、前2条に規定する申請書等(以下「申請書等」という。)を申請者から受理したときは、市長に当該申請書等を速やかに送付しなければならない。
2 市長は、前項の規定により自立相談支援機関から申請書等の送付を受けたときは、速やかにその内容を審査しなければならない。
3 市長は、審査に当たっては、生活困窮者自立支援法(平成25年法律第105号)第22条の規定により官公署又は関係機関等に資料提供又は報告を求めることができる。
4 市長は、審査により適当と認めたときは、住居確保給付金支給対象者証明書(以下「証明書」という。)を自立相談支援機関を経由し、申請者に交付するものとする。
5 市長は、審査により適当と認められないときは、住居確保給付金不支給通知書を自立相談支援機関を経由し、申請者に通知するものとする。
(住宅の賃貸借契約)
第11条 前条第4項の規定により証明書の交付を受けた申請者は、貸主等に当該証明書を提示しなければならない。
2 前項において申請者のうち住居喪失者が新たに住宅を賃借するときは、貸主等に証明書を提示し、住宅の賃貸借契約を締結しなければならない。この場合において、賃貸借契約を締結した申請者は、速やかに当該住宅の所在地に住民票を異動させるとともに、住宅確保報告書(以下「報告書」という。)に必要書類を添えて、自立相談支援機関に提出しなければならない。
3 第1項において申請者のうち住居喪失のおそれがある者は、賃貸借契約書の写しを自立相談支援機関に提出しなければならない。
4 自立相談支援機関は、前2項に規定する報告書及び賃貸借契約書の写しを受理したときは、速やかに当該書類を市長に送付しなければならない。
(支給の決定等)
第12条 市長は、前条第4項の規定により報告書及び賃貸借契約書の写しの送付を受けたときは、住居確保給付金支給決定通知書を自立相談支援機関を経由し、申請者に通知するものとする。
3 自立相談支援機関は、前項の規定により延長用申請書を受理したときは、速やかに当該延長用申請書を市長に送付しなければならない。
4 市長は、前項の規定により延長用申請書の送付を受けたときは、速やかにその内容を審査し、適当と認めたときは、住居確保給付金支給決定通知書(期間(再)延長)を自立相談支援機関を経由して、支給決定者に通知するものとする。
(変更申請)
第13条 支給決定者は、次の各号のいずれかに該当するときは、速やかに住居確保給付金支給変更申請書(以下「変更申請書」という。)に必要な書類を添えて、自立相談支援機関に提出しなければならない。
(1) 住居確保給付金の支給対象住宅の家賃が変更されたとき。
(2) 第5条第1項ただし書の規定により一部支給が行われている場合において、住居確保給付金を受給している期間中に収入が減少した結果、住居確保給付金収入限度額を下回ったとき。
(3) 借主の責によらず転居せざるを得ないとき、又は自立相談支援機関の指導により市内での転居が適当であるとき。
2 自立相談支援機関は、前項の規定により変更申請書を受理したときは、速やかに当該書類を市長に送付しなければならない。
(変更決定)
第14条 市長は、前条第2項の規定により変更申請書の送付を受けたときは、速やかにその内容を審査し、適当と認めたときは、住居確保給付金変更決定通知書を自立相談支援機関を経由し、当該支給決定者に通知するものとする。
(支給の停止)
第15条 支給決定者は、住居確保給付金受給中に、職業訓練受講給付金を受給することとなったときは、住居確保給付金支給停止届(以下「停止届」という。)により自立相談支援機関に提出しなければならない。
2 自立相談支援機関は、前項の規定により停止届を受理したときは、速やかに当該停止届を市長に送付しなければならない。
(支給停止決定等)
第16条 市長は、前条第2項の規定により停止届の送付を受けたときは、速やかにその内容を審査し、適当と認めたときは、住居確保給付金停止通知書を自立相談支援機関を経由して、当該支給決定者に通知するものとする。
2 前項の規定により住居確保給付金を停止された者が、職業訓練受講給付金の終了後住居確保給付金を再開するときは、住居確保給付金支給再開届(以下「再開届」という。)により自立相談支援機関に提出しなければならない。
3 自立相談支援機関は、前項の規定により再開届を受理したときは、速やかに当該書類を市長に送付しなければならない。
4 市長は、前項の規定により再開届の送付を受けたときは、速やかにその内容を審査し、適当と認めたときは、住居確保給付金支給再開通知書を自立相談支援機関を経由して、当該支給決定者に通知するものとする。
(支給の中止)
第17条 市長は、支給決定者が次の各号のいずれかに該当するときは、住居確保給付金の支給を中止するものとする。
(1) 第4条の規定に基づき誠実に就職活動を行わないとき又は市長の指導に従わないとき。
(2) 常用就職し、収入が基準額に家賃額を加算した額を超えたとき又はその報告を怠ったとき。
(3) 住宅から退去したとき(第13条第1項第3号を除く。)。
(4) 偽りその他不正な行為により助成を受けたとき。
(5) 禁固刑に処せられたとき。
(6) 支給決定者又は同居の親族が暴力団員と判明したとき。
(7) 生活保護費を受給したとき。
(8) 上記のほか、死亡など、支給できない事情が生じたとき。
2 市長は、前項により支給を中止したときは、支給決定者に対して住居確保給付金支給中止通知書を自立相談支援機関を経由して、通知するものとする。
(不適正受給への対応)
第18条 市長は、支給決定者が次の各号のいずれかに該当すると認めたときは、既に支給している給付金額の全部又は一部を還付させることができる。
(1) 偽りその他不正な行為により助成を受けたとき。
(2) この要綱の規定又はこれに基づく指示に違反したとき。
(3) 支給決定者又は同居の親族が暴力団員と判明したとき。
(帳票の様式)
第20条 この要綱の実施に関し必要な帳票の様式は、市長が別に定める。
(補則)
第21条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。
付則
この要綱は、平成27年4月1日から施行する。
付則
この要綱は、平成30年10月1日から施行する。