○稲沢市建築工事週休2日工事実施要領

令和7年4月1日

施行

(趣旨)

第1条 この要領は、公共建築工事費積算基準を適用する工事における労働環境改善に向けた意識向上を図るため、週休2日工事の実施に関し必要な事項を定めるものとする。

(用語の定義)

第2条 この要領において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 週休2日 月単位の週休2日又は通期の週休2日の状態をいう。

(2) 月単位の週休2日 対象期間において、全ての月で月単位の4週8休以上の現場閉所(現場休息)を行ったと認められる状態をいう。

(3) 通期の週休2日 対象期間において、通期の4週8休以上の現場閉所(現場休息)を行ったと認められる状態をいう。

(4) 対象期間 工事着手日から工事完了日までの期間をいう。ただし、年末年始休暇6日間、夏期休暇3日間、工場製作のみを実施している期間、工事全体を一時中止している期間、発注者があらかじめ対象外としている内容に該当する期間、受注者の責によらず現場作業を余儀なくされる期間等は含まない。

(5) 工事着手日 現場に継続的に常駐した最初の日をいう。

(6) 工事完了日 完了届が提出された日をいう。

(7) 現場閉所 巡回パトロールや保守点検を除き、現場事務所での作業を含めて1日を通して現場が閉所された状態をいう。

(8) 現場休息 分離発注工事の場合に、各発注工事単位で、現場事務所での作業を含めて1日を通して現場作業が無い状態をいう。

(9) 4週8休以上 月単位の4週8休以上又は通期の4週8休以上の状態をいう。

(10) 月単位の4週8休以上 全ての月ごとに、現場閉所(現場休息)(対象期間における現場閉所(現場休息)日数(降雨、積雪等による予定外の閉所日を含む。)の割合をいう。以下同じ。)が28.5%(8日/28日)以上の水準に達する状態をいう。ただし、暦上の対象期間となる土曜日・日曜日の日数(土曜日及び日曜日以外に現場閉所日(現場休息日)を設定した場合にあっては、当該現場閉所日(現場休息日)の日数。以下この号において同じ。)の割合が28.5%に満たない月においては、当該月の対象期間となる土曜日・日曜日の日数の合計以上の現場閉所(現場休息)を行っている状態をいう

(11) 通期の4週8休以上 現場閉所(現場休息)率が、28.5%(8日/28日)以上の水準に達する状態をいう。

(対象工事)

第3条 週休2日工事は、まちづくり部建築課の発注工事を対象とする。ただし、次のいずれかに該当する工事は除く。

(1) 緊急の実施が必要となる工事

(2) 対象期間が著しく短い工事

(3) まちづくり部建築課長が週休2日工事に適さないと判断した工事

(発注方法)

第4条 発注方法は、次の各号のいずれかの方式によるものとする。この場合において、発注者は、一つの工事現場で複数の工事が分離発注される場合は、全ての工事について同一の発注方法を選択するものとする。

(1) 発注者指定型 発注者が月単位の週休2日に取り組むことを指定するもの

(2) 受注者希望型 受注者が工事着手前に発注者に対して、週休2日に取り組む旨を協議した上で取り組むもの

(積算方法等)

第5条 週休2日工事の補正方法は、次の各号に掲げる現場閉所(現場休息)の状況に応じて、当該各号に定める補正係数により労務費(予定価格のもととなる工事費の積算に用いる複合単価、市場単価及び物価資料の掲載価格(材工単価)の労務費をいう。)を補正するものとする。

(1) 月単位の週休2日工事 1.04

(2) 通期の週休2日工事 1.02

2 週休2日工事の積算及び変更方法は、次の各号に掲げる発注方法の区分に応じ、当該各号に定めるところによる。

(1) 発注者指定型 月単位の4週8休以上を前提に、前項第1号により労務費を補正し、工事費を積算して予定価格を作成する。ただし、現場閉所(現場休息)の達成状況を確認後、月単位の4週8休に満たない場合は、前項第2号の補正係数に変更し、通期の4週8休に満たない場合は、補正係数を除し、契約金額のうち労務費補正分を減額変更する。

(2) 受注者希望型 工事着手前に月単位の週休2日に取り組むことについて協議が整っており、かつ、現場閉所(現場休息)の達成状況を確認後、月単位の4週8休を満たす場合は前項第1号の補正係数に、工事着手前に通期の週休2日に取り組むことについて協議が整っており、かつ、現場閉所(現場休息)の達成状況を確認後、通期の4週8休を満たす場合は前項第2号の補正係数に変更し、契約金額のうち労務費補正分を最終変更設計時に増額変更する。

(対象工事である旨等の明示)

第6条 週休2日工事の対象工事である旨等の明示は、特記仕様書及び入札公告への記載により行うものとする。

(現場閉所(現場休息)の確認方法等)

第7条 現場閉所(現場休息)の確認方法等は次のとおりとする。

(1) 工事着手前は、次に掲げる方法により確認する。

 監督員は、週休2日に取り組む旨を記載した打合せ簿及び現場閉所(現場休息)の予定日を記載した工程表を受注者より受領し、週休2日が確保されていることを確認する。

 監督員は、工事着手日及び必要に応じて工場製作のみを実施した期間などの対象外とする期間を受注者と協議し、対象期間を設定する。

 分離発注工事の受注者は、受注者間で協力し、工事の進捗に影響が出ないよう現場休息の予定日を調整した上で工程表を作成する。

(2) 工事着手後は、次に掲げる方法により確認する。

 監督員は、工程計画の見直し(軽微なものは除く。)が生じた場合は、その都度現場閉所(現場休息)の予定日を記載した工程表を受注者より受領し、現場閉所(現場休息)の状況を確認する。ただし、分離発注工事における工程表の修正は、受注者間で調整した上で行う。

 監督員は、受注者が作成する現場閉所(現場休息)の日が記載された工程表により、定期的に対象期間内の現場閉所(現場休息)の日数を確認する。

 受注者は、監督員による現場閉所(現場休息)の状況の確認のため最終的な現場閉所(現場休息)率が確認できるものを監督員に提出する。

(工事成績評定)

第8条 月単位の週休2日が達成された場合、工事成績評定表の「その他」において評価するものとする。

(工事名)

第9条 発注者指定型の週休2日工事は、原則として工事名の末尾に「(週休2日)」を追記するものとする。ただし、やむを得ないと認められる場合には、これを省略することができる。

(留意事項)

第10条 現場閉所(現場休息)の状況の確認に当たっては、新たな書類作成により事務負担が増大しないように留意し、既存の書類の活用に努める。

2 監督員は、現場閉所(現場休息)の前日などに、現場閉所(現場休息)の日に作業が発生するような指示は行わないように配慮する。

3 監督員は、一つの工事現場において、設備工事、内装工事等の後工程の適正な施工期間を考慮して、全体の工程に遅延が生じないように、各工事間(分離で発注した工事を含む。)の調整を適切に実施する。

4 工事一時中止を行う場合など対象外とする期間を変更する必要が生じた場合は、その都度、監督員は受注者と協議する。

5 監督員は、受注者が統括安全衛生責任者を選任している場合は工程表を受注者から受領した際に、当該受注者が現場休息の日となる場合の体制について必要な調整を行う。

(調査等への協力)

第11条 受注者は、発注者が実施する週休2日工事等に係るアンケート調査又はヒアリング調査に協力しなければならない。

(補則)

第12条 この要領に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

1 この要領は、令和7年4月1日から施行する。

(稲沢市建築工事完全週休2日・週休2日制工事実施要領の廃止)

2 稲沢市建築工事完全週休2日・週休2日制工事実施要領(令和6年4月1日施行)は、廃止する。

(適用区分)

3 この要領の規定は、この要領の施行の日以後に入札公告又は指名通知をする工事(入札公告又は指名通知によらないものにあっては、施行の日以後に新規に契約する工事)から適用する。

稲沢市建築工事週休2日工事実施要領

令和7年4月1日 種別なし

(令和7年4月1日施行)