○稲沢市不当要求行為等対策要綱
平成16年4月1日
施行
(目的)
第1条 この要綱は、職員の公正な職務の遂行を確保するために必要な措置を講ずることにより、公務に対する市民の信頼を確保し、公正かつ公平な市政の運営に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この要綱において「公正な職務の遂行を損なうおそれのある行為」とは、次に掲げるものをいう。
(1) 市が行う許認可等又は請負その他の契約に関し、特定の事業者等又は個人のために有利な取扱いをするよう要求する行為
(2) 入札の公正を害する行為又は公正な契約事務の確保に関し、不適当な行為
(3) 本市の競争入札の参加資格を有する業者に関し、特定の業者の経済的な面における社会的評価を失わせる行為又はその業務を妨害するおそれのある行為
(4) 人事(職員の採用、昇任、降任又は転任をいう。)の公正を害する行為
(5) 市が行おうとしている不利益処分に関し、当該不利益処分の被処分者となるべき事業者等又は個人のために有利な取扱いをするよう要求する行為
(6) 前各号に掲げるもののほか、法令等又は要綱で定められた基準等の規定に違反する行為であつて、当該行為により特定の事業者等又は個人が有利な取扱いを受け、又は不利益な取扱いを受けるよう要求する行為
2 この要綱において「暴力行為等の社会通念上、相当と認められる範囲を逸脱した手段」とは、次に掲げるものをいう。
(1) 暴力行為 身体の一部や器具を使つて、故意に相手を傷つけようとする行為又は相手が恐怖を感じ、反論し得ない状況に追い込むほどの脅迫行為若しくは正常な業務が遂行できない程度の喧騒行為
(2) 正当な理由もなく面接を強要する行為 正常な状態で面接することが困難とし、断つたにもかかわらず、強硬に脅迫的言動をもつて面接を強要する行為
(3) 粗野又は乱暴な言動により他人に嫌悪の情を抱かせる行為 大声又は相手を罵倒する言動等で、聞くに堪えない程度の不快感を与える行為
(4) 正当な権利がないにもかかわらず権利があるとする行為 権利若しくは提供を受けた役務に瑕疵がないにもかかわらず瑕疵があるとし、交通事故その他の事故による損害がないにもかかわらず損害があるとして、又はこれらの瑕疵若しくは損害の程度を拡張して損害賠償その他これに類する名目で金品等の供与を要求する行為
(職員の責務)
第3条 職員は、職務の遂行に当たつては、市民に対し、常に業務内容の説明ができるよう整理しておかなければならない。
2 職員は、違法又は公正な職務の遂行を損なうおそれのある行為(不作為を含む。以下同じ)を求める要求があつた場合には、これを拒否しなければならない。
3 職員は、公正な職務の遂行を損なうおそれのある行為を求める要求又は前条第2項に規定する暴力行為等の社会通念上、相当と認められる範囲を逸脱した手段により要求の実現を図る行為(以下これらを「不当要求行為等」という。)があつた場合は、直ちに上司及び所属長に報告しなければならない。
(管理監督者の責務)
第4条 管理監督者は、部下職員の公平な職務の遂行の確保に努め、その行動について適切に指導監督しなければならない。
(稲沢市不当要求行為等対策委員会)
第6条 本市の業務執行における不当要求行為等を未然に防止するとともに、市としての統一的な対応方針を定めることにより、職員の安全と公務の円滑かつ適正な執行を確保するため、稲沢市不当要求行為等対策委員会(以下「対策委員会」という。)を置く。
2 対策委員会は、次に掲げる委員及び参与をもつて組織する。
(1) 副市長
(2) 総合政策部長
(3) 総務部長
(4) 市民福祉部長
(5) 子ども健康部長
(6) 経済環境部長
(7) まちづくり部長
(8) 建設部長
(9) 上下水道部長
(10) 祖父江支所長
(11) 平和支所長
(12) 市民病院事務局長
(13) 議会事務局長
(14) 教育委員会教育部長
(15) 消防長
(16) 参与 弁護士(稲沢市法律相談担当)
3 対策委員会に委員長及び副委員長を置き、委員長は副市長をもつて充て、副委員長は総合政策部長をもつて充てる。
4 対策委員会は、必要に応じて委員長が招集する。
5 委員長は、会務を総理し、副委員長は委員長を補佐する。
6 副委員長は、委員長に事故があるとき、又は副市長本人が不当要求行為等を受けたときは、その職務を代理する。
7 対策委員会は、必要に応じて関係職員の出席を求めることができる。
8 対策委員会の庶務は総合政策部人事課において行う。
(所掌事務)
第7条 対策委員会の所掌事務は、次のとおりとする。
(1) 第5条の規定に基づく通知に関する対応方針及び事後措置の協議検討
(2) 不当要求行為等に関する情報交換及び各部課の連絡調整
(3) その他対策委員会が必要と認める事項
(不当要求行為の行為者への警告及び法的措置)
第8条 市長は、対策委員会の協議結果に基づき不当要求行為等の行為者に対して警告を行うものとする。
2 市長は、競争入札の参加資格を有する業者に対して前項の警告を行つた場合は、稲沢市工事請負業者指名停止取扱要領(平成16年4月1日施行)及び稲沢市物件購入業者等指名停止取扱内規(平成8年7月1日施行)に定めるところにより当該業者に対し、指名停止その他必要な措置を講ずるものとする。
(対策リーダー)
第9条 各部課の不当要求行為等を防止するとともに適切な対策を講じるために各課に対策リーダーを置く。
2 対策リーダーは、各課の課長とする。
3 対策リーダーは、不当要求行為等の防止に関する課内の総括、連絡調整、情報交換、相談及び指導並びに対策委員会との連絡等を行うものとする。
4 対策リーダーは、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第14条第1項に規定する不当要求防止責任者として、愛知県公安委員会の開催する責任者講習その他同法に定める不当要求の防止に係る業務を行うものとする。
(不当要求行為等発生時の措置)
第10条 所属長は、それぞれの職場において不当要求行為等が発生し、又は発生するおそれがあると認めるときは、直ちに相手方に対して注意若しくは警告を発し、退去を命じ、排除を行い、又は警察への通報等の措置を採り、併せて不当要求行為等発生通知票により対策リーダーに報告しなければならない。
(職員への配慮等)
第11条 市長は、第4条第2項の規定に基づく通知を行つたことにより、職員が正当な理由なく不利益な取扱いを受けることがないよう必要な配慮を行わなければならない。
2 市長は、職員がその正当な職務行為に起因して、不当要求行為等の行為者等から個人として職場内外で不当な権利侵害を受けることがないよう必要な配慮をするとともに、当該職員の公正な職務の遂行を確保するため、不当な権利侵害を受けることとなつた職員に対し、関係機関への連絡、弁護士のあつせん等の必要な援助をするものとする。
(補則)
第12条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、市長が定める。
付則
この要綱は、平成16年4月1日から施行する。
付則
この要綱は、平成17年4月1日から施行する。
付則
この要綱は、平成19年4月1日から施行する。
付則
この要綱は、平成30年4月1日から施行する。
付則
この要綱は、令和元年7月1日から施行する。
付則
1 この要綱は、令和3年7月1日から施行する。
2 この要綱の施行の際現に改正前の各要綱の規定に基づいて提出されている書類は、改正後の各要綱の規定に基づいて提出されたものとみなす。
3 この要綱の施行の際現に改正前の各要綱の規定に基づいて作成されている用紙は、改正後の各要綱の規定にかかわらず、当分の間、修正して使用することができる。
付則
この要綱は、令和5年4月1日から施行する。